「覚えたはずの情報が出てこない」。多くの方が経験します。インプットしたのに頭の中から出てこないのは、「アウトプットが圧倒的に足りない」からです。アウトプットを増やして使える知識を獲得しましょう。本記事はアウトプットの有用な方法として、「1枚でまとめるアウトプット法」を紹介します。
インプット時間とアウトプット時間の黄金比
まず、私が感銘を受けた書籍から抜粋します。
多くの人は、「インプット過剰/アウトプット不足」に陥っており、それこそが「勉強しているのに成長しない」最大の要因といえます。インプットとアウトプットの黄金比は、3対7。
アウトプット大全 樺沢紫苑
私も様々な資格を取得するために勉強してきたのでアウトプットの重要性は分かっていたつもりでしたが、衝撃だったのはその比率です。私もアウトプットを多めにすることを心がけてましたが、その比率はインプット:アウトプット=6:4くらいだったと思います。
樺沢さんは精神科医でもあります。莫大な読書だけでなく、年に2~3冊の書籍を出されています。その言葉には信頼感があります。樺沢さんの説明だと、インプットの2倍以上をアウトプットに充てるべきとのことです。私のアウトプットは全然足りていませんでした。そこで、アウトプットの比率を上げるべく、この後に説明する、「1枚でまとめるアウトプット法」を実践しています。
インプットとは読む、聞くのことです。そして、アウトプットとは書く、話す、行動するのことです。書くは手で書く、パソコンに打ち込むのどちらも該当します。
人間が勉強をする際はインプットから入ります。前提の知識がないのにアウトプットはできません。しかし、ポイントはその次です。本を読んでも、「読みっぱなし」ということはありませんか?
読んだあと、数日たったらほとんど覚えていないなんてこともザラにあります。これでは読んだ時間自体が無駄になります。覚えていないということは試験で解くことはできませんし、ビジネスで活用することもできません。これは、しっかりとアウトプットをしていないのが原因です。そこで、私は下記を実践すべきと考えました。
✓ アウトプットできないのなら、その時点でインプットを中断する
✓ インプットした内容はその日のうちにアウトプットする
✓ 前日アウトプットできなかったら、翌日はアウトプットから開始する
勉強の本を読む、ビジネス書を読む、オンラインで講義を聞くなど、インプットの手段は多くあります。本を読んでいるとつい、たくさん読み過ぎて1日に使える残り時間が少なくなることがあります。
そこで、読み進めながらアウトプットをすることを常に気にすることにしました。「これ以上、読んでもアウトプットができないから読むのをやめよう」と途中で決断するのです。
私はインプットした事項はその日のうちにアウトプットするようにしています。アウトプットを別の日に持ち越すのは得策ではありません。つい、翌日もインプットから入ってしまいインプット過剰になってしまうからです。そのために、上記のようにアウトプットできる時間を意識して、意図的にインプットを絞ることにしました。
どうしてもアウトプットをする時間が確保できない場合もあるでしょう。その場合は、翌日はアウトプットから開始しましょう。翌日にインプットから開始したらインプット過剰の状態になってしまいます。
アウトプットの種類は書く、話す、行動するです。アウトプット大全では、アウトプットが苦手な人は、誰かにインプットした事を話してみようと提案されています。話す方が書くよりもハードルが低いので有用な手段ですね。
ただ、聞いてくれる人がすぐに見つかるとは限りません。例えば、私の専門である特許の話を家族にしても全く聞いてくれません。コンスタントにアウトプットを継続するためには、「書く」が最適です。せっかく書く時間を取るのであれば、「情報が再利用でき、かつ、すぐに見直せるようにしておく」のが得策です。次にこれらを満足できる、「1枚でまとめるアウトプット法」について説明します。
私の実践する「1枚でまとめるアウトプット法」
この方法は私のブログで実践しています。ブログのトップ画面から、「1枚でわかる!」に進んでください。インプットした内容を1枚にまとめ、さらに解説を加えています。
「1枚でまとめるアウトプット法」のポイントは下記です。
ポイント
①パワーポイント1枚にまとめる
②誰かによんでもらうことを意識する
③情報をうまく圧縮する
上記ブログのいずれかを参照してください。最初にパワーポイントをPDFに変化して上げています。この1枚はだいぶ文字が多いですがA4でプリントしてちゃんと読める程度に仕上げています。
1枚にまとめることで情報の全体像を一見把握し見渡せるようになります。枚数が少ないと、「覚えるのが容易そうだ」と思えます。
まとめる際は、「誰かに読んでもらう」ことを意識することもポイントです。私はブログに上げていいるので本当に読んでもらうわけですが、自分だけで見るためにまとめる場合でもこの意識を持つことは重要です。
他人に読んでもらう意識をもつと、下記に気を配るようになります。
・項目分けをしっかり行う
・情報や用語を正確に記載する
・簡潔に記載する
いずれも単に読むだけではできない事項です。インプットした内容を体系的にかつ正確に記憶することができます。
また、1枚にすることで簡潔に書かざるを得なくなります。簡潔に書くことは、「見直しを圧倒的に速くする」効果があります。一度まとめても次第に頭から抜けていきます。しかし、自分でしっかりまとめた1枚があれば高速に見直しができます。自分の中で納得してまとめた資料は驚くほど速く見直せます。資格試験やビジネスでの活用の際に大変有用な効果です。
改めて、「1枚でまとめるアウトプット法」の効果を記載します。
効果
①体系的に内容を把握できる
②見直しが圧倒的に速い
③他人の役に立つ
最後にもう1つ、アウトプット大全に紹介されている重要事項を紹介します。
2週間に3回使った情報は、長期記憶される
アウトプット大全 樺沢紫苑
アウトプットすることで知識を体系的に再構成できます。しかし、1度のアウトプットでは完全に定着させることはできません。そこで私はブログを活用して下記のように知識を使うようにしています。
まず、散歩をしながらオンライン講義を音声で聴きます。気分転換と勉強を兼ねることができてお得な方法です。そして、その内容を夜にパワーポイント1枚にまとめていきます。1日で1枚分にならないこともあります。その場合は複数の日をかけて1枚を仕上げます。この作業は平日に実施します。そして、週末にこのパワーポイントについて解説の文章を書きます。更に翌週、パワーポイントをプリントアウトして空き時間に眺めます。
この過程で1枚の資料作り、ブログの文章作成、プリントして確認と3回情報を使うことができます。これで樺沢さんが書かれている、「2週間に3回使う」を達成することができます。
皆さんも自分のライフスタイルに合わせてアウトプットを工夫してみてください。