毎日、新聞を読むの大変ですよね。たくさんの記事を読んでも頭に残るのはわずか・・そんなこともありますよね。欲張らず、1日1記事だけでも頭に入れるとビジネスへの活用の幅が広がります! 日経新聞から記事をピックアップして解説、7日分を約7分で読めるようにしています。短時間で『知ってるビジネスマン』に変身しましょう!
【執筆者プロフィール】
松本タケル〔ペンネーム〕 企業で特許戦略に携わる弁理士。ネットワークスペシャリスト・情報セキュリティスペシャリスト・エンベデッドシステムスペシャリストの資格を有しITにも精通。TOEIC 850点。趣味はスキルアップとビジネスに役立つ知識を収集すること。
*PEST分析(Politics(政治・法制)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術))のいずれに該当するかを明示しています
(6月19日)クラウド 脱・外資依存
クラウド 脱・外資依存
2022年6月19日(日) 日経新聞朝刊
政府 経済安保と産業育成両立
政府は安全保障など機密情報を扱うシステムで外資系企業への依存が進まないようにする方針を固めた。
【Politics(政治)】クラウドサービスはアマゾン・グーグル・マイクロソフトで世界の6割以上のシェアがあります。あらゆるネットのサービスにクラウドが使われる中、やっと政府が経済安保に絡めて自国産業の育成に乗り出しました。中国は海外から参入する場合、自国企業と外資で合弁会社を作らせ産業育成と技術習得を貪欲に行ってきました。アメリカでもトランプ政権時代に中国発のTikTokを安全保障上の観点から禁止する動きがありました。日本の産業競争力が落ちているのに日本はそういった対策を打っていなかった印象があります。自国の産業育成を主眼においたこの記事のような動きを活発にしてほしいです。
(6月18日)後継「逃げない限り関氏」
後継「逃げない限り関氏」
2022年6月18日(土) 日経新聞朝刊
日本電産、永守CEO明言
日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は17日、株主総会後に開いた記者会見で関潤社長について「逃げない限りはCEOの後継者として育てる」と語った。
【Economy(経済)】永守氏はCEOを交代したが、株価低迷などを理由に今年4月にCEOに復帰しています。カリスマ性のある創業者が後衛に会社をバトンタッチする難しさを改めて感じる記事です。永守氏は関氏のことを「見習いでいま一生懸命教えている」とも言ったそうです。「逃げないかぎり」とか「見習い」のような言葉を公の記者会見で使ったのは私はガッカリしました。M&Aを重ねて会社を大きくしてきた永守氏の経営には学ぶべき部分があると感じていただけに残念です。このようなやり取りは会社内で閉じるべきではないでしょうか。仮に関氏が改めてCEOになった際、世の中では「あの、逃げなかった人だね」と言われ兼ねません。会社の顔になるべき人と考えるなら、公衆の場ではリスペクトを優先するほうがいいと私は思います。
(6月17日)「食べログ」に賠償命令
「食べログ」に賠償命令
2022年6月17日(金) 日経新聞朝刊
東京地裁 ルール変更は「地位の乱用」
価格コムに3840万円の支払いを命じた。
【Politics(政治)】食べログの評価点が不当に下がったせいで売り上げが減少したとして、食べログを運営する価格コムが訴えられた訴訟です。評価点がチェーン店の評価を一律に下げるアルゴリズムに変更したことが問題視されています。あらゆるサービスや製品に評価が付く時代になっています。この判決で戦々恐々としている会社もあるのではないでしょうか。アルゴリズムが公平であるべきとの判決は理解しますが、評価の仕組みを完全に透明化すると逆手に取って高評価を得ようとする人が現れるというデメリットがあります。グーグルが検索で上の方に表示をするサイトを選ぶアルゴリズムも中身が明かされていません。このような判決が逆に世の中の評価システムの作成者を委縮させなければいいなと思います。
(6月16日)BTS活動休止、事務所株急落
BTS活動休止、事務所株急落
2022年6月16日(木) 日経新聞朝刊
急成長K-POPに一石
世界的な人気を誇るBTSの唐突な活動休止宣言は、急成長してきたK-POP産業のひずみも映し出している。
【Society(社会)】日本のアイドルがなかなか欧米でヒットしない中、K-POPで米国でも大ヒットしていたBTSが活動休止するとは驚きました。私は特にK-POPのファンではないですが、ビジネス的には日本の先を行っていると思い着目していました。リーダーのRMさんは「いつからか機械のようになった」「K-POPというシステム自体が人としての成長を妨げている」と言及したそうです。日本のアイドルグループは素人から育っていく様を見守る楽しさがあります。もしかしたら、このシステムが世界でウケる時代がくるのかもしれません。
(6月15日)コスモ系が超小型EV
コスモ系が超小型EV
2022年6月15日(水) 日経新聞朝刊
来年度にも、リースなどで
提携するスタートアップ企業のASFが開発するリースやカーシェアリングのサービスを提供する。
【Society(社会)】脱炭素の流れの中、ガソリンの需要は縮小傾向です。コスモエネルギーHDの傘下の会社がEV(電気自動車)を提供するのはその危機感から新規事業を開拓しているのだと思います。この先の未来は給油所だった場所に電気自動車の急速充電器が設置されていく時代がきます。日本では電気自動車の普及はまだまだですが、その流れは確実にくるでしょう。
(6月14日)タイ不動産、仮想空間に的
タイ不動産、仮想空間に的
2022年6月14日(火) 日経新聞朝刊
メタバースで実在物件営業
暗号資産保有者を顧客に
実在の物件を仮想空間で再現し営業活動に生かしたり、仮想空間の土地・建物を販売したりする。
【Technology(技術)】タイは仮想通貨の保有率が世界一で、インターネット利用人口の約20%の人が保有者だそうです。インターネットに費やす時間はタイ人は一日平均9時間もあるそう。そんな人々をターゲットにしようとしています。実体のない仮想に慣れている人が多いのかもしれません。体は外国人の土地購入は禁じられているそうです。しかし。仮想空間にはそんな制限がないとのこと。そこの商機を見出しています。この先、メタバースがどう進展するかは分かりませんが、電子的な資産に投資をする流れは止められないような気がします。