毎日、新聞を読むの大変ですよね。たくさんの記事を読んでも頭に残るのはわずか・・そんなこともありますよね。欲張らず、1日1記事だけでも頭に入れるとビジネスへの活用の幅が広がります! 日経新聞から記事をピックアップして解説、7日分を約7分で読めるようにしています。短時間で『知ってるビジネスマン』に変身しましょう!
【執筆者プロフィール】
松本タケル〔ペンネーム〕 大手企業で特許戦略に携わる弁理士。ネットワークスペシャリスト・情報セキュリティスペシャリスト・エンベデッドシステムスペシャリストの資格を有しITにも精通。TOEIC 850点。趣味はスキルアップとビジネスに役立つ知識を収集すること。
*PEST分析(Politics(政治・法制)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術))のいずれに該当するかを明示しています
対ロ「サイバー制裁」狙う
対ロ「サイバー制裁」狙う
2022年2月28日(月) 日経新聞朝刊
ウクライナ、グーグルなどに要請
ロシア軍の侵攻を受けているウクライナがサイバー空間でロシアに対する「包囲網」を築く動きを加速している。
【Politics(政治・法制)】ロシア軍のウクライナ侵攻にたいして、ウクライナが動いた形です。グーグルやメタ(旧フェイスブック)やネットフリックスにロシアでのサービス停止を求めたそうです。
若者など多くの人が使うサービスの停止をさせることで、利用者の不満を高めて政府への反対活動を促す作戦です。しかし、仮に実現しても諸刃の剣です。若者や活動者はSNSを通じて情報を得たり、交換しあったりします。反政府的な動きをする場合もSNSは重要な連絡手段になります。また、多くの人への情報展開も容易になります。SNSを遮断するとこれができなくなるというデメリットもあるように思います。
ウクライナ侵攻 サイバー攻撃激化
ウクライナ侵攻 サイバー攻撃激化
2022年3月1日(火) 日経新聞朝刊
官民のハッカーや国際ハッカー集団が入り乱れ、両国の政府機関などを標的にサイバー攻撃をしかけている。
【Politics(政治・法制)Technology(技術)】昨日の記事に続いて、政治混乱とテクノロジーの関係に関する記事です。
ハッカー集団であるアノニマスを名乗る者がロシアの政府機関ウェブサイトにサイバー攻撃を実行したと表明したそうです。アノニマスは匿名で活動するハッカー集団で、政治的活動を多く行っています。日本の厚労省のウェブサイトも狙わたことがあります。これは日本の捕鯨に対する抗議だと言われています。
何等かの抗議という大義名分はありますが、匿名でハイテクを使い攻撃する手法は正当な抗議の方法と言えるのでしょうか。私は彼らのやり方を心から支持できるかと問われると、素直にイエスと言えない気がします。
特許書類AI作成「適法」
特許書類AI作成「適法」
2022年3月2日(水) 日経新聞朝刊
弁理士業務にDXの波
経済産業省は弁理士の独占業務である特許書類の作成に人工知能(AI)を用いることを「適法」と判断した。
【Politics(政治・法制)、Technology(技術)】AI侍という会社がグレーゾーン解消制度を使って確認したとのことです。
弁理士の監督下にあるとう条件を満たせば弁理士法に違反しないと判断されました。私も弁理士資格をもつ一人ですが、明細書の作成には現時点では人のチェックは避けれられません。原案をAIから出力させても、最終的には人の確認が必要です。
ただし、作成の時間短縮にはなる可能性があります。浮いた時間を価値の高い仕事に割り振れることを考えると、この業界へのAI適用も歓迎すべきものだと感じます。
ファイザー、スピード創薬
ファイザー、スピード創薬
2022年3月3日(木) 日経新聞朝刊
医療データ解析、治験代替も
電子カルテ 争奪戦に
米ファイザーは新型コロナウイルスのワクチン開発を高速化し、乳がん治療薬の適応拡大では臨床試験(治験)を代替した。
【Technology(技術)】ファイザーが医療ビッグデータをうまく活用してスピード開発をしているという記事です。
ファイザーが活用するのはRWD(リアルワールドデータ)と呼ばれる治験で集めたデータではなく、診療など実際の医療行為や医療機器などから収集されるデータです。
例えば、既存の乳がんの治療薬を男性向けに拡大する際、男性の乳がん患者は少なく治験者を集めることが出来ませんでした。そこで、医師が正式承認前に男性にその薬を投与されたデータを探して分析し、投与されていない例と比較したそうです。
自分でこれから探すのではなく、過去の事例をうまく見つけて治験に生かすという賢い方法です。日本ではまだRWDが大変つかいにくい状況です。コロナのワクチンもなかなか日本製がでないのは、こういった工夫で後れをとっているからかもしれません。
暗号資産「制裁抜け穴」封じ
暗号資産「制裁抜け穴」封じ
2022年3月4日(金) 日経新聞朝刊
対ロシアで業者規制案
欧州連合(EU)や主要7カ国(G7)は、暗号資産(仮想通貨)がロシアへの経済・金融制裁の抜け穴になっていることへの対策に乗り出す。
【Economy(経済)】日米欧がロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会)から一部銀行を排除する制裁を決めています。しかし、暗号資産を使ってロシアは暗号資産を使って海外と取引しようとしている可能性があるので、その対策をするという記事です。
ロシアは隠れた仮想通貨大国だそうで、日本の三倍ほどの個人の口座があるそうです。ただし、仮想通貨の業者は無国籍業者であることも多く規制の難しさがあります。また、中央で管理しないブロックチェーンを使った送金をどう補足するかも課題があります。ロシアの隠れた送金手段として完全に遮断するのは難しいかもしれません。
ソニー・ホンダ、EV連携
ソニー・ホンダ、EV連携
25年発売へ新会社設立ソニーのIT(情報技術)とホンダの生産技術などを持ち寄り、先行するテスラなどに対抗する。
2022年3月5日(土) 日経新聞朝刊
【Economy(経済)】ソニーは1月にの試作車を公開しています。ソニーはセンサーやエンタメに強みがあります。今回の話のスタートは、ホンダ側からソニーに声掛けをしたようです。それが去年の夏とのこと。そこから若手メンバーでワークショップを開催し、方向性が共有できそうだということで今回の話につながったそうです。
車がネットワークにつながり、かつ、自動運転が入ってくると車室内でいかに過ごすかが重要になります。ホンダは車作りには長けていますが、過ごし方の提案はソニーの方が強いと判断したのかもしれません。お互い補完関係があるように感じます。どんな車が日本発で出てくるのか楽しみです。
大手から新興、転職7倍
大手から新興、転職7倍
2022年3月6日(日) 日経新聞朝刊
縮む年収 追い風に
帰属意識が強かった40歳以上にも動きが広がる。
【Economy(経済)】長年、転職は35歳が限界と言われてきてた日本ですが大きく変化しています。
21年の転職決定者のうち、40代は35%と20代を上回るとのことです。40代以上でみると、48%と半数に上ります。
経験豊富なミドルの需要が高まっています。40代の私にはうれしい記事です。1000万円以上の年収の募集は、大企業よりも、スタートアップ企業の方が割合が大きいとのこと。硬直した大企業から、新興企業に転職するミドルがますます増えそうですね。