毎日、新聞を読むの大変ですよね。たくさんの記事を読んでも頭に残るのはわずか・・そんなこともありますよね。欲張らず、1日1記事だけでも頭に入れるとビジネスへの活用の幅が広がります! 日経新聞から記事をピックアップして解説、7日分を約7分で読めるようにしています。短時間で『知ってるビジネスマン』に変身しましょう!
【執筆者プロフィール】
松本タケル〔ペンネーム〕 大手企業で特許戦略に携わる弁理士。ネットワークスペシャリスト・情報セキュリティスペシャリスト・エンベデッドシステムスペシャリストの資格を有しITにも精通。TOEIC 850点。趣味はスキルアップとビジネスに役立つ知識を収集すること。
*PEST分析(Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術))のいずれに該当するかを明示しています
売らない百貨店 NYから日本へ
個人情報保売らない百貨店 NYから日本へ参入
2022年1月17日(月) 日経新聞朝刊
ショーフィールズ今夏参入
店舗では商品の販売を目的とせず、来客店に衣料品や化粧品などをためしてもらう。
【Economy(経済)】まずは、東京都内に小型店を開くそうです。その後、大規模な常設店を出社予定とのことです。
ビジネスモデルとしては、店舗では試してもらうだけで、購入はネットで行うことになります。収益源は出店料と来店データの提供だそうです。
店舗は試してもらうだけなので、在庫を持つ必要がありません。そのため、スペースを有効活用できます。消費者も試したあとに自分で購入を決めれば良いので、店員に無理に買わされることを心配も不要になります。
日本で定着するか未知数ですが、こういった形が増えてくるのかもしれません。
アプリ外部決済 オランダでも
アプリ外部決済 オランダでも
2022年1月18日(火) 日経新聞朝刊
アップルが容認
アップルは14日、アプリ決済手段の一部開放を求めるオランダ当局の命令について不満をあらわにしつつ、同国内の出会い系アプリを対象に同日から2つの新たな決済の選択肢を用意すると明らかにした。
【Politics(政治)】韓国に続いて、オランダでもアップルが外部決済手段を受け入れることになりました。今回は、苦情を申し立てた出会い系アプリのみが対象で限定的ではあります。
しかし、これまでアプリ内でアップルを通さない決済手段を全く認めてこなかったアップルの風向きが変わりつつあります。日本の動きはあまり聞こえてこないですが、また海外を横目で後追い対応ということになるのかもしれません。
SaaS新興「無料」に商機
SaaS新興「無料」に商機
2022年1月19日(水) 日経新聞朝刊
クラウドでソフト提供
無料版で便利さを知ってもらい、顧客獲得につなげる「PLG」と呼ぶ手法
【Economy(経済)】PLGはProduct Led Growthの略で、直訳すると「製品主導の成長」という意味です。Zoomが無料で機能限定版を使ってもらい、有料会員につなげて成功したのが代表例です。
この反対がSLG(営業主導の成長)というそうです。広告などの営業活動での顧客勧誘から、製品を実際に使ってもらって有用性を認識した人が有料会員になるというモデルです。
成功例が増えているPLGですが、無料版の機能をどこまでにするかが難しさだそうです。無料でたくさんの機能を入れると有料に進んでもらえません。一方、機能を絞り過ぎると魅力が伝わらなくなります。ユーザー体験をしっかり見極めて無料版をリリースするのが肝ですね。
メタバース覇権へ布石
メタバース覇権へ布石
2022年1月20日(木) 日経新聞朝刊
ゲーム人材取り込む
米マイクロソフトが過去最大の買収に動いた。米ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードの獲得に678億ドル(7・8兆円)を投じる。
【Economy(経済)Society(社会)】今後、できるであろう巨大な仮想空間であるメタバースへの対応を見据えているようです。この買収によりマイクロソフトのゲーム関連の売り上げが二位に上昇するようです。
この買収した会社は「コールオブデューティー」などの有力策で1億人を超すプレーヤーがいるそうです。うちの息子もやっています(笑)。旧フェイスブック(現メタ)も社名をメタに変えてまでメタバースに巨額投資をしています。私も旧フェイスブックの子会社が発売するVRヘッドセットを愛用しています。
メタバースは日本企業が投資できない次元に突入しつつあります。ソニーや任天堂など日本の大手ゲームメーカーの奮起を期待したいですね。
再生エネ電力 熱に変え貯蔵
再生エネ電力 熱に変え貯蔵
2022年1月21日(金) 日経新聞朝刊
コスト、電池の5分の1
太陽光や風力発電など天候が出力を左右する再生可能エネルギーでつくった電力を熱などに変え、電池の5分の1のコストで大量にためられる「蓄熱発電」の大規模施設が2024年に登場する。
【Technology(技術)】電力を熱や化学エネルギーに変えて融解塩や砕石に蓄えます。この熱から水蒸気を作ってタービンを回して再び電力にするのだそうです。
アルファベットから独立したスタートアップが先頭を走っているそうです。電池はコストが高いので、こういったアイデアはとても面白く有望な取り組みです。
この記事を読むと、火山国の日本はそもそも、熱(地熱)があるんだから発電をもっと進めればいいじゃないか、と思ってしまいます。適地の多くが国立公園内にあるとか、温泉業者が文句を言うからとか、そういう理由で進まないようです。そんなことを言っている場合ではないと思いますね。
水素ドローン 開発加速
水素ドローン 開発加速
2022年1月22日(土) 日経新聞朝刊
スタートアップのロボデックス(横浜市)は帝人系の水素タンクを使い、従来の2倍超飛行する機体を製造している。
【Technology(技術)】このロボディックスは2022年度内に実証実験をするそうです。日本のスタートアップががんばっているのはうれしい限りです。
水素ドローンは長時間の飛行ができる可能性があるそうです。バッテリー搭載のドローンが30分程度の飛行に対してう、水素ドローンは2時間程度の飛行が可能とのことです。
これは燃料の水素を高圧でタンクに押し込むことで実現できるそうです。車の世界は電気自動車(EV)に舵を切りつつありますが、ドローンの世界は一気に水素ということもあるかもしれません。
企業、老朽ソフト5割放置
企業、老朽ソフト5割放置
2022年1月23日(日) 日経新聞朝刊
世界で サイバー攻撃懸念
日本は米マイクロソフトの基本ソフト「ウインドウズ」搭載機器の3割で脆弱性が見つかった。
【Economy(経済)Technology(技術)】この記事の調査はホームページなどを運営するサーバ・パソコンの脆弱性に関するものです。会社の基幹システムに使われているウインドウズで脆弱性が見つかった台数は約5・6万台とのことです。なんと、このうち30%は日本のパソコンだそうです。
これは他国を上回り、日本が首位だそうです。近年、事業面では目立たない日本ですが、こんな不名誉な部分では首位になるなんて情けないです。日本は経営者がITシステムへの投資を重要と考えずに予算が十分に確保できないケースが多いです。デジタル化の遅れがこのような形に現れるのは残念です。
情報漏洩などにつながると、企業の信頼が一気に揺らぎます。しっかり予算をつけて対策すべきです。