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タケルのブログ

【ビジネスマン必読】1週間のビジネストレンドを7分で把握〔2021年 9/20~9/26〕

毎日、新聞を読むの大変ですよね。ビズネス会話で使えるトピックを短時間で把握したい方、必読です。1日1つ日経新聞から記事をピックアップして関連知識を解説します。7日分で約7分で読めます。短時間で『知ってるビジネスマン』に変身しましょう!

【執筆】松本タケル〔ペンネーム〕 大手企業で特許戦略に携わる弁理士。法律だけでなくネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト・エンベデッドシステムスペシャリストの資格を有しITにも精通。TOEIC 850点。趣味はスキルアップとビジネスに役立つ知識を収集すること。

*PEST分析(Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術))のいずれに該当するかを明示しています

サイバー身代金 支払い5割

サイバー身代金 支払い5割
応じた企業、米87% 日本33%

2021年9月20日(月) 日経新聞朝刊

【Economy(経済)Technology(技術)】米セキュリティ大手プルーフポイントの調査では主要7か国の従業員200人以上の3600もの企業・団体に調査した結果、ランサムウェア被害を受けた団体の52%が身代金を払ったそうです。

仕掛けるハッカーはロシア・北朝鮮が疑われており、支払う企業・団体も苦渋の決断なのだと思います。サイバー犯罪者はサイバー保険に入っている企業を調べて狙っている可能性もあると指摘されているそうです。

保険で支払われるなら支払いに応じる可能性が高いとの考えなのでしょう。米国では75%もの企業がサイバー保険に入っているそうです。日本企業のデータは記載がありませんでしたが、この割合を大幅に下回ると考えられます。

日本企業は攻撃されたら自腹で支払う必要があるということです。一方、データ復旧の可能性を確認せずに安易の支払いに応じた場合、善管注意義務(通常期待される注意義務)の違反に問われる可能性があるとのことで注意が必要です。

いずれにしても、ハイテクを駆使して犯罪を行う集団は許せないですね。

環境国債 世界で発行急増

環境国債 世界で発行急増
9月で前年比2倍の4兆円

地球温暖化対策など環境事業に調達資金を充てるグリーン(環境)国債の発行が相次ぐ。

2021年9月21日(火) 日経新聞朝刊

【Economy(経済)】英国が今週にも発行し、EUも10月に初めて起債するそうです。株式の世界ではESG投資が積極化していますが、国債にも環境の波がきているということです。

脱炭素の取り組みには多額の投資マネーが必要となります。ドイツが5月に発行した環境国債の発行金利は通常の国債よりも低かったそうですが、投資家はそれを許容しているとのことです。

関心の高さがうかがえます。一方、日本はそのような国債の発行の予定はありません。発行しないこと自体が環境への取り組みに対してマイナスの印象を与える可能性があります。

世界の動向を注視して、日本でも検討すべきではないでしょうか。

企業ブランド調査 アップル3年連続首位

企業ブランド調査
アップル3年連続首位
ソニーG 3位、日本勢最高


日経リサーチは、消費者やビジネスパーソンが企業ブランドをどのように評価しているかを多角的に分析した2021年版「ブランド戦略サーベイ」の調査結果をまとめた。

2021年9月22日(水) 日経新聞朝刊

【Economy(経済)】これは、日本の消費者・ビジネスパーソンに聞いた調査と思われます。その点では日本市場がメインの調査といえるでしょう。

アップル、グーグルが1位、2位となっており、ここでもGAFAの強さが目立ちます。日本のスマートフォンの半分はiPhoneなので1位は頷けます。また、巣ごもりが続くことでyoutubeの視聴が伸びているのでグーグルのブランドへの認知がアップしたのだと思います。

日本企業でトップ10に入っている日本企業は製造業が目立ちます。今後は、この製造業が製品売り切りでなくアップルのように製品を売ってからも稼げるビジネスモデルを作っていく必要があると考えます。

スリープテックで質磨く

スリープテックで質磨く
1.5万人分析 寝返り・いびきに家電連動
「できる社員」寝付き良く

国内のパイオニアといえるのが、2013年に創業したニューロスペースだ。明治安田生命、ハウス食品、東京メトロなど100社以上を「睡眠改善プログラム」などで支援し、約1万5千人の睡眠データを集めてきた。

2021年9月23日(木) 日経新聞朝刊

【Technology(技術)】国内外で睡眠の質をビジネスにする動きが活発化してきました。経済産業研究所は企業が睡眠改善プログラムを導入すると年間12万円の生産性向上につながるとの論文を発表したとのことです。

夜の睡眠以外にも日中の仮眠も見直されています。起床から6~7時間後にカフェインを取って目覚めやすくして仮眠するのが良いとのことです。私も仮眠を取ることが多いえです。ここ1年半は自室でテレワークが多いので、布団で仮眠がとれます。

寝すぎないように注意が必要ですが20分程度にしています。会社ではなかなか寝る場所がなく机に突っ伏して寝ていたこともあります。仮眠の視点では私にとってテレワークは優位性があります。

日本人は眠ることに対して恥ずかしい、みたいな感覚があるように思います。屋外でも安全に人目につかずに眠れる場所が広がってくるかもしれません。

スマホ充電器 統一法案 EU、アップルに打撃も

EU、アップルに圧力強化
充電器の端子統一法

欧州連合(EU)の欧州委員会は23日、域内で販売されるスマートフォンなどの充電器の端子を「USBタイプC」に統一することを盛り込んだ法案を発表した。

2021年9月24日(金) 日経新聞朝刊

【Politics(政治)】これは、ライトニングという独自のインタフェースをもつアップルに直接打撃になる可能性のある法案です。これから、議論・審議がされるとのことで決定した法案ではありません。

成立したら2年の移行期間が設けられるそうです。不要な充電器の購入を避けるために充電器を別売りにすることも求めるそうです。これにより、消費者の利便性向上と、廃棄物の削減ができるとのことです。

アンドロイドのスマートフォンなので、iPhoneの独自のインタフェースは不便に見えてます。その点では消費者の利便性向上につながる気はします。一方、欧州は規格を策定して、域内産業の育成につなげる作戦がお家芸です。

このお家芸でここまで、縛ってしまっていいのかと疑問に思います。標準化をすることは互換性担保などの視点で有用です。しかし、どの技術を採用するかはメーカーが決め、製品の淘汰は消費者が行うべきと思います。メーカーが選択する自由を奪われると、引いては消費者の選択肢がなくなることにつながります。その点では今回の法案は踏み込み過ぎだと感じます。

車、デジタル設計共通に

車、デジタル設計共通に
マツダ・デンソーなど10社連携

CASE対応 開発を効率化

マツダやトヨタ自動車など自動車大手とデンソーなどの車部品大手の計10社は24日、コンピュータ上で車両を設計する「モデルベース開発(MBD)」と呼ぶ手法の標準化で連携すると発表した。

2021年9月25日(土) 日経新聞朝刊

【Technology(技術)】10社は「MBD推進センター」という新組織を作り標準化を進めるとのことです。10社は車メーカ(トヨタ、マツダ、ホンダ、スバル、日産)、部品メーカー(アイシン、ジャトコ、デンソー、パナソニック、三菱電機)で構成されています。

コンピュータ上で現実世界の模擬して開発等を進めることをデジタルツインといいます。コンピュータ上にリアルの世界の双子を作るイメージです。今回の取り組みは車開発の領域でデジタルツインを作ることになります。

実際の車両設計では、試作を繰り返して完成に近づけています。デジタル技術の導入により試作の回数をグッと減らせる可能性があります。車は多数の部品で構成されています。様々な部品メーカーがパーツを提供しています。

車メーカー単独ではこの構想を実現できません。そのため、部品メーカーを巻き込んだ組織になっています。日本の製造業の中で唯一、世界と戦えているのが車産業です。そこでの効率化は日本の競争性を高めることになります。

期待したいと思います。

不妊遺伝子で外来種駆除

不妊遺伝子で外来種駆除

重要な遺伝子を壊すだけで特定の生物を滅ぼせるという。外来種の駆除に使う構想が持ち上がり、議論を呼んでいる。

2021年9月26日(日) 日経新聞朝刊

【Technology(技術)】琵琶湖では外来種のブルーギルが増えたことで、水生昆虫や小魚が減り、その結果、在来種のフナなどが減ってしまったそうです。

そこで、遺伝子操作による駆除の構想がでてきています。メスを不妊にする遺伝子を持つオスを放流すると、その次の世代では不妊のメスが増えます。その数が次第に増えつづけ最後には絶滅するということです。

私は理系でテクノロジー分野は好きな分野ですが、このような手法には反対です。一度、放たれた生物は制御できません。このような生物を食べた別の生物への影響も見えません。

2012年にクリスパー・キャス9というDNAを効率よく君帰る手法が登場しました。この技術の応用は踏み込んではいけない領域への入り口だったのかもしれません。

遺伝子組み換えをした生物を野外に放つことは「カルタヘナ法」というものに違反するそうです。しかし、特定の遺伝子を壊した生物はこれに該当しないそうです。抜け穴のような解釈にもみえます。

しかし、実際の放流は国の許可がいるそうです。国の許可の手前で国民的、ひいては世界的にコンセンサスを得る必要がある事項だと思います。皆さんはどう思われますか?

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