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タケルのブログ

今週の新規ビジネスに関するニュースを紹介!【2021年4月13日(火)~4月18日(日)】 

新規ビジネスやイノベーションに関する気になったニュースを1日1つ紹介。

健康経営の「偏差値」開示

健康経営の「偏差値」開示
経産省、今夏にも


経済産業省は企業が社員の健康を維持する経営をしているかを偏差値のように数値化し、投資家向けに開示する取り組みを始める。

2021年4月13日(火) 日経新聞朝刊

健康経営の「偏差値」開示: 日本経済新聞 (nikkei.com)

ESG投資の一部に健康管理が位置付けられており、投資家の関心が高まっているそうです。ESG投資は環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことです。

経産省は「健康経営優良法人」などの認定をしてきており、認定数は右肩上がりだそうです。経産省自身は認証で儲けようとは思っていないと思いますが、世の中には認証ビジネスが多くあります。民間資格も広くは認証のようなものです。特段の法的裏付けなくいわば勝手に資格を与えています。

そのための研修プログラムや教材を売って儲けるビジネスです。国際的な標準化で有名なISOは国際標準化機構(International Organization for Standardization)の略ですが実は民間の団体です。欧州では大手の認証機関があります。この認証機関は多くの認証を得てもらうことで儲けが上がるので「売れる標準規格」を探しているそうです。

日本ではJISが標準化を進めますが官民が連携して標準規格を作る傾向が強いです。そのため標準規格と聞くと国が関わっている印象を受けますが海外ではそうではないようです。国際標準化も結局は公益のためではなくビジネスなんですね。

住人限定カーシェア 続々

住人限定カーシェア 続々
アースや独ポルシェ


マンションの住人だけが使えるカーシェアリングサービスが広がっている。

2021年4月14日(水) 日経新聞朝刊

住人限定カーシェア続々 アースや独ポルシェ: 日本経済新聞 (nikkei.com)

カーシェア大手のアース・カーを始め、独ポルシェも都内で開始するとのことです。オリックスも住人限定のカーシェアを約100か所で手掛けているそうです。

カーシェアはレンタカーとは大きく異なります。レンタカーは店舗で車を受け取り、店舗に返却します。

車のカギを対面で受け取ります。自動で鍵を開けるなどの機能はない普通の車を借ります。一方、タイムズやオリックスが手掛けるカーシェアはハイテクです。

会員カードを車にかざして鍵を開けて借ります。返却も対面では行いません。

コロナ禍では、従来型のカーシェアは敬遠されているようです。レンタカーは返却するとお店のスタッフが換気・掃除などを行います。

一方、カーシェアは無人で貸し借りするため、他人の使用後に換気や清掃がされずに次の人が借りることになります。

この記事のような住人限定にすることで、全くの赤の他人ではない人が使う安心感があるのかもしれません。

また、車を持たない人が多くなる中、自宅マンションの駐車場に使いたいときだけ使える車があるのは便利なのだと思います。

その点ではコロナの影響も加味してこのような使用者限定のカーシェアは増えるのではないでしょうか。

グラブ「ネット銀行拡大」

グラブ「ネット銀行拡大」
「空箱」で米上場へ 評価4.3兆円

2021年4月15日(木) 日経新聞朝刊

グラブ「ネット銀行拡大」タンCEOに聞く: 日本経済新聞 (nikkei.com)

グラブは東南アジアでUberと同様の配車サービスをする大手です。米ナスダックに上場します。

「空箱」とはSPAC(特別買収目的会社)のことです。アメリカで話題になっていますが日本では認められていない制度です。未公開会社の買収を行うためのペーパーカンパニーを上場します。事業を持たないので「空箱」と呼ばれています。

IPO(新規株式公開)をして資金調達を行うこともできますが上場には厳しい審査があります。SPACの上場の方が審査が簡素です。上場したSPACに買収される方が簡素なプロセスで資金調達ができるということですね。

グラブは上場後も配車・宅配・金融に力を入れるとのことです。配車サービスは欧米ではUber、中国ではDiDiが有名ですが最初サービスを始めた会社は特許を取らなかったのでしょうか。

一度、どこかで特許調査をしてみたいと思います。

「フォートナイト」の米社ソフト活用

「フォートナイト」の米社ソフト活用
仮想空間、産業変革促す


「フォートナイト」を手掛ける同社が開発した仮想空間の制作用ソフトウェアが、建築の設計や自動車のデザインなどの産業用途に広がっている。

2021年4月16日(金) 日経新聞朝刊

街も車もゲームで設計 米エピックの仮想空間技術広がる : 日本経済新聞 (nikkei.com)

フォートナイト、うちの息子もやってます。もう何年もやってます。基本的に無料で、スキン(外見)を有料で購入します。ちょっと貧相な初期のスキンでずっと遊ぶこともできますが、ゲームをやり続けるとやはり欲しくなるようです。

購入できるのは外見だけで、武器は買えません。それが私が驚いた点です。戦うという点に関するといくらお金をかけても強くはできないのです。その点で戦いは平等であるといえます。

また、マーベルなどとコラボイベントをやったりと飽きさせないアップデートが頻繁に行われています。常に進化させなければならない点で開発は大変だと思いますが何年も遊び続けてもらえるプラットフォームを作り上げているのはすごいと思います。

オンラインでダウンロードできるゲームなので開発物があっという間に国境を越えます。瞬間で世界に配布できるのもオンラインを活用したゲームの特徴ですね。

このソフトをてがけるエピックゲームズですが企業価値は3兆円を超えているそうです。

ゲームで培った技術を他の産業に生かし始めています。光が照らす様子を現実さながらに再現して仮想空間をつくれるそうです。

デジタルの世界に現実のコピーを作る概念をデジタルツインといいます。実物を作って性能を評価していた設計をコンピュータ上のシミュレーションで行う取り組みもこの概念に入ります。

サイバー空間と現実世界をを連携させて新たなサービスを生み出すサイバーフィジカルシステムという概念も近年着目されています。

SFの世界が間もなく実現するのかもしれません。

がん検出AI開発しやすく

がん検出AI開発しやすく

富士フィルムと国立がん研究センターは、コンピュータ断層撮影装置(CT)の画像をもとにがんの有無を調べる人工知能(AI)をつくり出せる基盤ソフトを開発した。

2021年4月17日(土) 日経新聞朝刊

がん検出AI、開発しやすく 富士フイルムなどソフト: 日本経済新聞 (nikkei.com)

これまでは大腸がんや肺がんの向けで撮影画像をもとにがんの有無を調べるAIはあったそうです。今回はプログラミングの知識がない医師でもAIに学習させて活用しやすくしたそうです。

画像診断はAIが得意とする分野です。最終的には医師が診断することにはなりますがその前裁きで何万枚もの画像から病気らしいものをAIが抽出してくれれば、これまでより見落としは確実に減ります。

富士フィルムは2000年代前半に写真フィルムの需要が急減するなか、持っている技術を上手に他の分野に展開して医療分野や化粧品に事業転換した会社ですね。

日本企業も変化を求めらえています。今持っている技術をどう転用するかも新規事業の有用な考えの1つですね。

「ムダ」の進化で生物共存

「ムダ」の進化で生物共存

弱肉強食であるはずのに、たいてい1強にはならない。淘汰されそうな弱者ですら、強者と共存できるのはなぜか。

2021年4月18日(日) 日経新聞朝刊

日曜日の日経新聞は企業の最新情報は少なめですが最先端の研究を特集してくれるので私は好きです。

クジャクの雄が鮮やかな色の羽を広げるのは一見、無駄に見える。そんな無駄と思える進化が起こることで1強にならず他と共存できるという仮説があるそうです。

私の大学時代の先生が言っていたのを思い出します。ニューラルネットワークの研究をされており脳のことも詳しい先生でした。

その先生は「神さまがいて脳を作ったのだとしたらもっときれいに作るだろう」と言われていました。

まだ解明されていない部分は多いものの脳には無駄だと思われる部分も多分にあると言いたかったのでしょう。

このような生物界の進化の理屈をビジネスの世界に適用して考えることもできると記事には記載されています。

ビジネスの世界は1強になると独占禁止法や競争法などで制限がかかるので単純比較はできません。

しかし、各社がイノベーション(進化)を起こして市場で勝っていく過程は生物の進化と似ているとは言えます。

生物界の研究がビジネスで勝つ方法を提供してくれる可能性もありますね。

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