仕事に役立つ情報

【ビジネスマン必読】1週間のビジネストレンドを7分で!〔2022/1/3~1/9〕

毎日、新聞を読むの大変ですよね。たくさんの記事を読んでも頭に残るのはわずか・・そんなこともありますよね。欲張らず、1日1記事だけでも頭に入れるとビジネスへの活用の幅が広がります! 日経新聞から記事をピックアップして解説、7日分を約7分で読めるようにしています。短時間で『知ってるビジネスマン』に変身しましょう!

【執筆者プロフィール】

松本タケル〔ペンネーム〕 大手企業で特許戦略に携わる弁理士。ネットワークスペシャリスト・情報セキュリティスペシャリスト・エンベデッドシステムスペシャリストの資格を有しITにも精通。TOEIC 850点。趣味はスキルアップとビジネスに役立つ知識を収集すること。

*PEST分析(Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術))のいずれに該当するかを明示しています

原発は「脱炭素に貢献」

原発は「脱炭素に貢献」
欧州委が認定方針 関連投資促す

欧州連合(EU)の欧州委員会は1日、原子力と天然ガスを暖炭素に貢献するエネルギーと位置付ける方針を発表した。

2022年1月3日(月) 日経新聞朝刊

【Politics(政治)】日本は東日本大震災での福島第一原発の事故を受けて、原子力発電の取り扱いの議論が進んでいません。そんな中、欧州が原子力をクリーンなエネルギーに位置づけようとしています。

欧州は複数国の集まりであるのに、意見集約が素早いですね。単一国家であるはずの日本が、エネルギー政策の方向性を打ち出せていないのは情けなく感じます。

記事によると、原子力の依存度が高いフランスなどが原発・天然ガスを脱炭素に資すると認めるように訴えていたようです。ここには、ビジネス的な側面も絡んでいると思われます。欧州は標準化をいち早く進めてビジネスを有利にするのが得意です。今回も背後にはビジネスの意図があるのでしょう。

トヨタ、独自の基盤ソフト

トヨタ、独自の基盤ソフト
25年メド実用化

自社製の車両に搭載するだけでなく、他の自動車メーカーにも販売する。

2022年1月4日(火) 日経新聞朝刊

【Technology(技術)】トヨタ自動車が車用の基盤ソフト「アリーン」を開発し、他社にも提供する予定だとの記事です。この記事を読んで思い出すのが携帯電話の基盤ソフト(OS)です。かつては日本の携帯電話会社も独自のOSを作ろうとしていました。

しかし、黒船のように現れたアップルとグーグルに駆逐されてしまいました。OSを牛耳られたくないとの強い思いがトヨタにはあるのでしょう。また、車の基本機能である走る、曲がる、止まるについては絶対の自信があるのでしょう。

一方、グーグルは子会社が自動運転車を開発していますし、アップルも電気自動車を開発しているとの報道があります。果たして、勝者はどこになるのでしょう。個人的には日本企業に頑張ってもらいたいです。

アップル時価総額、世界初の3兆ドル

アップル時価総額、世界初の3兆ドル
市場、利益30年分織り込む

株価の利益に対する倍率は30倍と過去10年平均の約2倍に上昇し、市場は今期の利益予想の30年分を株価に織り込んだことになる。

2022年1月5日(水) 日経新聞朝刊

【Economy(経済)】アップルのこの時価総額は、なんと日本の東証1部全体の時価総額の半分に迫る大きさだそうです。日本最大の時価総額であるトヨタ自動車の10倍にもなります。

アップルはご存知の通り、ハードウェアである端末を定期的に買い替えさせながら、音楽配信やアプリ配信などのソフトウェアで稼ぐ高利益なビジネスモデルと構築しました。日本企業もみならうべきところがあると思いますが、簡単に真似ができそうにないのが残念です。日本の製造業は未だに良いものを作れば売れるとの考えが強く、サービス化と一体で利益を上げるのが苦手です。

一方、一部のハイテク企業にマネーが集中することに対しては懸念を感じます。

トヨタ米販売、昨年に初の首位

トヨタ米販売、昨年に初の首位
部品調達安定、GM越す


トヨタの2021年の米国販売は20年比10%増の233万2000台だった。GMは13%減の221万8000台。

2022年1月6日(木) 日経新聞朝刊

【Economy(経済)】半導体不足に苦しんだGMが台数を減らす中、部品を安定調達したトヨタが初めて勝ったという構図です。

トヨタは一部の取引先に在庫水準を従来の3か月から5カ月まで増やすように指示していたそうです。これは強気の生産計画を示した部分もあったようですが、見方を変えると部品供給者に在庫を持つことを強要しているようにも見えます。

トヨタの有名なカンバン方式は、必要な分だけ部品を入手して在庫を持たない方式です。一見、効率的に見えますが、いつくるか分からない発注に部品供給者が在庫を持つことにもなります。莫大な利益を得ているトヨタ自動車ですが、サプライチェーン全体で利益を上げることも考慮すべきな印象があります。

脱炭素「スコープ3」が焦点

脱炭素「スコープ3」が焦点

2022年に企業経営者が絶対に覚えなくてはいけない用語があるとしたら、「スコープ3」だろう。

2022年1月7日(金) 日経新聞朝刊

【Economy(経済)Society(社会)】経営者に必要なワードはイコール、ビジネスパーソンが覚えておくべき用語だといえます。

これは温暖化ガスの排出に関連する用語です。「スコープ1」が自社が排出するもの、「スコープ2」が他社から供給された電気やガスに伴い排出、「スコープ3」がサプライチェーンなど取引先が排出するものを指すそうです。

「スコープ3」は製造業なら、購入した部品や素材を作る際に排出された温暖化ガスを把握すべきということになります。これまでは部品などの供給先とは値段・数量・性能・納期などを詰めるだけで良かったのですが、この先の時代はそれだけでは済まなくなっています。

加えて、それら部品等が強制労働や人権侵害を犯して作られたものを使えなくなっても来ています。あらゆる企業が環境・人権に配慮しその情報を開示すべき時代がきています。

週休3日、導入じわり

週休3日、導入じわり
パナソニックも検討


これまでワークライフバランスの改善が主目的だった週休3日だが、リスキリング(学び直し)や採用強化のために取り入れる企業も増えている。

2022年1月8日(土) 日経新聞朝刊

【Society(社会)】かつて、いち早く週休二日制を取り入れた松下幸之助さんが作った会社、パナソニックも週休3日を導入する方針を出しました。最近の若い人は仕事以外の時間を大事にする人が多くなっています。そういった考えをもつ、優秀な人材を採用するために有効な手段となります。

45歳定年制を口にして炎上した経営者がいましたが、中高年の人の学び直しも課題になっています。休みを伸ばすことで気分をリフレッシュさせるだけでなく、人脈や見識を広げる時間が取れることになります。

私も中高年の部類なので、今年はリスキリングをキーワードに過ごしていきたいと思います。

脳細胞で意識持つAI開発

脳細胞で意識持つAI開発

コンピューターチップを想像するとき、頭に浮かぶ材料はシリコンや金属だろう。オーストラリアの野心的な新興企業が、そこに新たな材料を加えようとしている。人間の脳細胞だ。

2022年1月9日(日) 日経新聞朝刊

【Technology(技術)】オーストラリアのコーカティル研究所が、最大100万個の神経細胞を2万6千個以上のセンサーアレイと接続してコンピュータに接続したそうです。このチップにあるゲームの操作をさせる実験をしたそうです。

野心的な開発だとは思います。しかし、倫理面が気になります。この記事にはその点は触れられていませんでした。現在AIの活用自体にもルールが設けられようとしています。近未来ではAIを何で実現しているか自体にもルールがいるのかもしれません。

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