毎日、新聞を読むの大変ですよね。たくさんの記事を読んでも頭に残るのはわずか・・そんなこともありますよね。欲張らず、1日1記事を要点だけでも頭に入れるとビジネスへの活用の幅が広がります! 日経新聞から記事をピックアップして解説、7日分を約7分で読めるようにしています。短時間で『知ってるビジネスマン』に変身しましょう!
【執筆者プロフィール】
松本タケル〔ペンネーム〕 大手企業で特許戦略に携わる弁理士。法律だけでなくネットワークスペシャリスト・情報セキュリティスペシャリスト・エンベデッドシステムスペシャリストの資格を有しITにも精通。TOEIC 850点。趣味はスキルアップとビジネスに役立つ知識を収集すること。
*PEST分析(Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術))のいずれに該当するかを明示しています
排泄物から肥料用リン
排泄物から肥料用リン
2021年12月14日(火) 日経新聞朝刊
日立造船やクボタは豚や人の排泄物からリンを回収する事業を始める。
排せつ物からリン 日立造船やクボタ、供給不足に対応: 日本経済新聞 (nikkei.com)
【Technology(技術)】リンは肥料に欠かせないもので、原料のリン鉱石は中国に依存しているそうです。中国が国内優先をしており価格が高騰しています。
資源の少ない日本が注力すべき技術ですが、政府の動きは鈍いようです。ドイツやスイスでは今後10年で下水処理場からのリン回収を義務付けるそうです。一方、日本は下水の再利用自体が努力義務となっています。
リン鉱石を肥料用に加工するコストよりも、排泄物から肥料に加工する方がコストが安いとのことで、メリットはかなり大きそうです。
韓国、中国加盟方針で焦り TPP申請へ
韓国、中国加盟方針で焦り
2021年12月14日(火) 日経新聞朝刊
TPP申請へ
当初、TPPに反対していた中国が加盟方針に転換したことを受けての動きだ。
韓国、中国TPP加盟方針で焦り 申請へ手続き開始: 日本経済新聞 (nikkei.com)
【Politics(政治)】TPPを様子見していた韓国ですが、9月の中国、台湾のTPP加盟申請で焦りが出てきているようです。巨大経済圏から外れてしまう危機感の表れです。
TPPはかなり高いレベルの市場開放が求められます。韓国が輸入車に課している8%の関税も撤廃の議論に上がるであろうとのことです。
韓国では来年3月に大統領選があります。新大統領は難しい舵取りとなるでしょう。
トヨタ、EV投資4兆円
トヨタ、EV投資4兆円
2021年12月15日(水) 日経新聞朝刊
世界販売木不要 8割増350万台
トヨタ自動車は14日、電気自動車(EV)の世界販売目標を2030年に350万台とする目標を発表した。
トヨタ、EV投資4兆円 世界販売目標8割増350万台: 日本経済新聞 (nikkei.com)
【Economy(経済)】これまでトヨタは電気自動車に積極的ではないと言われていましたが、いよいよ本腰を入れるようです。
ただし、エンジン車を含めた全方位の車種展開であることには変わりがなさそうです。脱炭素の流れが想像以上に早く、他の自動車会社がEV化を進める中、宣言せざるを得ない状況になったのかもしれません。
日本の製造業では、電気機器が振るわなくなってしまったので、世界で戦える製造業の数少ない分野が自動車です。期待したいところです。
アストラゼネカ アプリで治験
アストラゼネカ アプリで治験
2021年12月16日(木) 日経新聞朝刊
検査データ7割 在宅で収集
9月に日本で一部導入し、米国では通院ゼロの計画も進む。
新型コロナ: アストラゼネカ、アプリで治験 通院4割減で参加容易に: 日本経済新聞 (nikkei.com)
【Economy(経済)】通院できる医療機関がないなど、治験に参加したくてもできない人が多くいます。また、新型コロナの影響でさらに通院が難しくなっています。
そんな状況の解決策として、家でデータを収集しようとするものです。アストラゼネカは専用アプリを開発し、体温や血圧などの測定機器をアプリと接続するとのことです。これで治験のデータの7割が集められるそうです。
コロナ影響でリモートワークが浸透してきました。まさに治験のリモートワークですね!
顔パス情報、漏れても安心
顔パス情報、漏れても安心
NEC、暗号のまま照合NECは顔データを暗号化した状態で照合する技術を開発、漏れても悪用されにくくした。
2021年12月17日(金) 日経新聞朝刊
顔パス情報、漏れても安心: 日本経済新聞 (nikkei.com)
【Technology(技術)】従来は顔データを保管時に暗号化していても、照合時には生データに戻す必要がありました。
新技術では暗号化したまま照合ができるそうです。これなら、仮に漏れても心配ありません。NECは顔認証の技術は世界トップレベルといえます。
世界の顔認証の市場規模は25年には85億ドルとの試算があるそうです。テクノロジーで欧米中に後れを取り始めている日本。是非とも頑張ってほしいです。
米、人権軸に対中規制強化
米、人権軸に対中規制強化
2021年12月18日(土) 日経新聞朝刊
新疆産生を全面禁輸
少数民族への強制労働を理由に新疆ウイグル自治区からの全面的な輸入禁止に踏み切る
米、人権軸に対中規制強化 新疆産品を全面禁輸: 日本経済新聞 (nikkei.com)
【Politics(政治)】米上院が全会一致で可決し、下院は可決済み、バイデン大統領の署名で成立します。
完成品だけでなく、部材がウイグル自治区の生産であれば輸入禁止の対象となります。調達先の上流をたどって生産地を確認する作業が必要になります。強制労働ではないとの証拠を示せば輸入できるそうですが、事実上証拠を出すのは困難との見方があるそうです。
ユニクロは1月に綿シャツで米当局に輸入差止が行われました。日本企業も無視できない動きです。
ネット広告、誤認防ぐ
ネット広告、誤認防ぐ
2021年12月19日(日) 日経新聞朝刊
アフィリエイトで指針
消費者庁は2022年にインターネットのサイト形式で商品を紹介する「アフィリエイト広告」について指針を策定する方針だ。明確に広告だと認識できる表示を求め、消費者が広告でないと誤認するのを防ぐ。
ネット広告、誤認防ぐ アフィリエイトで指針策定へ: 日本経済新聞 (nikkei.com)
【Politics(政治)】ブログを開設している人は要注目かもしれません。アフィリエイト広告とは、ブログなどに商品の広告を貼るものです。そのブログ経由でモノやサービスが売れたら、掲載元にお金が入る仕組みです。
私もアフィリエイトの業者に登録しましたが、本ブログではほとんど直接、商品の広告を貼ることはしていません。Googleで自動で選択される広告を掲載しています。アクセス数が少ないブログなので、ほとんど収入はありませんが・・。
人によっては広告を貼って、その商品を褒めまくる記事を書いています。売れれば自分にお金が入るので基本的には、良いことしか書きません。これを消費者庁は問題視したのでしょう。例えば、TOEICで高得点を取る方法を書いている記事でも、結局は特定の予備校やスタディサプリなどに導くことが目的なものを多くみかけます。
広告の仕組みを知れば、記事の内容を客観的にみることができます。私も自分でブログを開設したからこそそれに気づくことができました。